人間が残酷なのか、残酷な人間がいるのか。
うすめぐとさとめぐの音楽ユニット・めぐめぐズのライブは、たまにとてつもなく遠い場所が会場になることがある。それが、埼玉県鶴ヶ島にあるHALLEだ。
とにかく遠い。
鎌倉から向かおうとすると、湘南新宿ラインで池袋まで出て、さらに東武東上線で延々と山間部へと走る。
距離が遠いというより、気が遠くなる。
鶴ヶ島は、いかにも田舎町って感じで、そんな典型的田舎町の一角に忽然と建物がそびえている。その2階にあるのが、HALLEだ。
この建物の玄関に、ツバメが巣を作っている。
昨年も、ツバメを見かけて、usuと「かわいいねー」なんて話をしていた。
ところが、先日、ライブが終わった後、巣が壊されているのが見つかったらしい。
明らかに人為的ないたずら。しかも、1匹の雛は、残酷にも何かで突き刺した形跡があったらしい。
人間が残酷なのか、残酷な人間がいるのか。
ツバメには、ただただ、「ごめんな」と、人間代表として頭を下げるしかない。
さとめぐさんのブログと、店長ブログを読んだ推測でしかないが、状況的には、酔っぱらいがいたずら半分に起こした犯罪だと思う。
こんなことは、しらふの人間が普通にできることではない。
人間はもともと二面性を持っていて、理性で人を生かすことも殺すことも出来る。例えば、こんなツバメ殺しをする人間に対しては、ハッキリ言って殺意しか生まれないけど、実際には殺さない。
殺そうとする人間も人間だし、結果として殺さない人間も人間だ。
大切なのは、殺したいけど殺さない、そういう当たり前の感情のコントロールができているかどうかなのだ。
ライブハウスというのは、特にロック系を扱うハコは、アルコールを起因として、この辺の感情のコントロールが壊れている場合がある。
酒の臭いを漂わせる人間が頻繁に出入りしている、というのは、それ自体、ツバメにとってはリスクの1つだと思う。にもかかわらず、そこに住み着いていたのは、ツバメがリスクを認識していなかったわけではなく、ツバメを守り、育てようとする人間の母性を、ツバメがちゃんと意識していたからではないだろうか。
その証拠に、HALLEの人々は、この壊れた巣と生き残った雛を元に戻して、修復しようとしている。
これが、仮に他の場所で同じことが起きたら、親ツバメは巣を放棄するしかないだろう。
ツバメは、どこに行っても、人間という怪獣と戦わなければならない。おそらく、カラスや鳶よりも、はるかに危険な敵だ。
それでも、彼らは、人間と共存しようとする。
ぶっ殺してやるという感情が異常なのではなく、それを実行する理性が異常なのだ。
秋葉原で無差別に人を殺した男は、他者を死の淵へと引きずり込む自爆テロを起こした。世知辛い世の中で、社会に復讐したくなる感情は、ごく自然なものだと思う。
でも、実際には、誰かを殺したりはしない。
「でも」の後が、人間にとって、一番大切なのだろう。
ネット社会が見落としているのは、「でも」の後のような気がする。
話は変わるけれど、今週月曜日に有給休暇をとって、新江ノ島水族館を訪れた。
ここで2頭のイルカが生まれたのだ。
休日ではゆっくり観られないので、お客さんが少ない平日に来たのだ。
とにかく、きゃわいー(笑)
ママといっしょに元気よく泳ぎ回っているので、カメラのフレームにおさめるのが難しい。やっとこさっとこ、まあまあ、赤ちゃんイルカを写せたのがこの2枚。
「ミュー」の赤ちゃんと、「シリウス」の赤ちゃんなんだけど、どっちがどっちなんだから、さっぱり分からない(汗)
ここは大海原と違い、外敵がいない。ママだけではなく、人間の愛情もめいっぱい注がれ、元気に育つことだろう。
野生のイルカは熟睡しないけど、水族館のイルカは熟睡するのだそうだ。自分を襲う敵がいない、人間は敵ではないと自覚しているからだそうな。
人間は、動物を殺しもするし、生かしもする。
どちらかというなら、生かす方でありたいものだ。
赤ちゃんイルカも、いつかはこうして、ショーに登場して、人間たちを楽しませてくれることと思う。
土日にやっている「ドルフェリア・ハーモニー」の歌詞に、《地球に生まれて良かった》というフレーズがある。
アクアンのようにイルカと会話を交わすことはできないけれど、人間とイルカが膝をつき合わせて・・・いや、イルカには膝はないか、膝と背びれをつきあわせて話をしたときに、お互い、地球に生まれて良かったよなーなんてことを伝えあえれば良いのだろうな。
もちろん、ツバメもね。
(関連サイト)
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コメント
初めまして、チュウと申します。
「鎌倉」というキーワードでここにたどり着きました。
昨日「鎌倉文学館」「長谷寺」に行ってきました。
行く前にブログを見ていれば「新江ノ島水族館」の赤ちゃんイルカも見れたのに・・・残念です(>_<)
つばめのお話・・・
>「でも」の後が、人間にとって、一番大切なのだろう
すごく納得です。
私はmori-chiさんより一つ年下の中2の息子を持つ主婦です。
(自宅でものづくりの仕事(?)を細ぼそとしています)
息子が小学生の時の国語の教科書に「つばめ」のお話がありました。
「つばめ」はひとけのないところには巣を作らないそうです。
ある程度人間の出入りのあるところを選んでいるのだそう・・・
理由はつばめの天敵(蛇やカラス)から人間が出入りすることで
ある程度巣を守ることができるから
人間を頼りにしているつばめの信頼を裏切った人たち
酔いがさめた時に反省しているでしょうか・・・?
これからの若者の息子にも「でも」の後の大切さを知ってほしいと思ってしましました。
文章力が無くて長くなってしまいました。
すみません。
チュウ
投稿: チュウ | 2008年6月28日 (土) 10時35分
こんにちは。
たどり着いていただきありがとうです。赤ちゃんイルカにも、今度ぜひ会いに来てあげてください。
ツバメのほうが人間との共生に器用なのかもしれない、もしかして、自然や動物とのつきあい方を知らないのは、人間のほうかなと思いました。
今日、鎌倉の海は、海開きです。しっとりした海岸が、一気ににぎやかになりますよ。
投稿: mori-chi | 2008年6月28日 (土) 12時20分