ドラマ『ハチミツとクローバー』がついに修正できなかったこと
それぞれが答えを出そうと必死にもがいている第9話。
告白して、キスして、くっついて、別れて・・・そういうのは、月9に任せておけばいい。『ハチミツとクローバー』なんだから、下手な変化球なんて投げないで、原作が追い求めていたテーマを見つけて、脚本家なりのドラマをつくれば良かったのだよ。
ここまで9話。
この本を書いた脚本家は、ようやく『ハチクロ』を捕まえたんだと思う。
残念ながら、修正しきれなかった部分があるのだが。
森田の貫通行動は、ここまでさっぱり分からない。ニューヨークに行ったり、絵を描いてみたり、やっぱりやめたり。このキャラの希薄さが、最後の最後までドラマを浅くしている。
森田よりも、キム兄演ずるローマイヤ先輩の方がキャラがしっかりしている気がするのは、オイラだけなんだろうか。
真山は、原作通りのむっつりすけべぶりを好演している。竹本くんは、原作よりくだけすぎているが、大人になりきれない悩める少年を演じきっている。自転車の旅が中途半端なのが残念だが、ハグちゃんへの告白までしっかり伏線をはり、成長している。相変わらず答えが出し切れずにいるところも、竹本くんらしい。
森田だけがハッキリしない。
そして、相変わらずの高橋ひとみ演ずるおばさん教授。こんな大物俳優を使っておいて、ここに来るまで延々と説明台詞しか吐かない。感情がほとんどない。
それと共鳴するかのように、花本先生の無個性ぶり。立ち振る舞いばかり漫画の花本先生っぽいくせに、しゃべる台詞はほとんど説明ばかりで、彼自身の感情がほとんど見えない。
この2人のキャラ設定と台詞まわしの失敗は、このドラマの決定的な弱点になっている。
今夜はもう1つ指摘を。
理花さんの、やけに強い女キャラはいったい・・・。
亡き夫のために1人で戦っている弱々しい理花さんのイメージからすると、孤独感も、焦燥感も、弱々しさもなく、守ってあげようという気持ちになれない。瀬戸朝香さん、頑張っているが、もともと持っているキャラが強すぎる。
たぶん、女としての強がり方の違い・・・ここが脚本家や演出が読み間違えたところなんだろうな。
そして、最後の大事件。
この物語を知っている人なら、この事件がどんな結末につながるのか、よーく知っていると思う。
ここから大切なのは、花本先生の存在。
もう、これまでのような説明台詞では、この過酷な試練を乗り越えさせることはできないはず。
涙なくしては読めなかった、あの漫画のラストへと、ドラマがどうつなげてくれるのか。
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