【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(第4話)「GHQが作成した地図」に惚れた恋・その3
「そらめく日々」初の年またぎ企画(笑)
もう、引っ張る、引っ張る(爆)
今回は、地下のオカルト作家・秋庭俊先生が地下のバイブルとして重用する「GHQの地図」を紹介する。
AMS-L774
秋庭先生の参考文献一覧にはそう書いてあるが、フルネームはこうである。
AMS:L774 Central Honshu, sheet 6054 3
「Central Honshu」?
せんとらる本州?
これで、この地図が東京だけを対象とした地図ではないことがお分かりだろうか。
旧米陸軍地図局(AMS)が作成した地図には、数々のシリーズがある。
秋庭先生の地下のバイブル、L774とL874は、そのうちの1つに過ぎない。しかも、東京だけを対象とした地図ではないのだ。
では、L774の実物に迫ろう。
クリックするとポップアップウインドウで大きな画像を見ることができる。
全体はデカいので、その一部だけをスキャンしている。
まず何に気づくだろうか?
そう。カラーなんだよね。
『帝都東京・隠された地下網の秘密』では何だかマジックで書いたような汚いものだったけど、こうして見るとちゃんとした地図ってことが分かる。
欄外の解説にはこう書いてある。
L774
Edition 4-AMS(AFFE)
Prepared under the direction of the Chief of Engineers by the Army Map Service(INPT),Wahing-ton, D.C. Redrawn in 1945 from Japan, 1:25,000, Japanese imperial Land Suvey,Kichijoji,1929; Akabane,1930; Tokyo Western Section,1932;Shiki 1929, Names romanized in accordance with the Modified Hepburn System. Planimetric detail revised by reconnaissance methods; Japanese characters added, 1952 by the 64th Engineer Base Topographic Battalion. Map field checked. 1951.
オイラは英語はさっぱりだが(笑)、要は昔の日本の地図を参考にしているよってことが書いてあるのだろうか。→誰か翻訳して(爆)
地図全体を見渡してみるが、GHQという文字やそれを思わせる言葉は登場しない。「インテリジェント・リポート」というタイトルはどこにも存在しない。
念のため繰り返すが、この地図は確かに秋庭先生が引用している地図に違いない。
上記の地図では秋庭先生が引用した部分が小さいので、拡大したものを掲載しよう。
「戦前に作られた丸ノ内線」が1956年の「GHQの地図」に書かれているという部分だ。
「TOKYO SUBWAY RAILROAD」「SAIBU-SHINJUKU」とある。
「SEIBU」ではなく「SAIBU」であるところも、秋庭先生の引用した地図と同じ。
違うのは、秋庭先生が書き加えた矢印だけだ。
次の引用は『帝都東京・隠された地下網の秘密』(新潮文庫)から。
赤坂見附から荻窪まで、この地図には線路を示すマークがある。地図にはこの線路についての断りはないが、線路幅は「広軌」になっている。本来、都電は「その他狭軌」になるはずだった。新宿と荻窪を結ぶ西武軌道は、東京では唯一の「狭軌」だった。(P245)
確かに線路を示すマークがついている。ややこしいのは、秋庭先生の本はモノクロだから、赤い色の道路にどんな模様が描いてあるのか認識不能なのだ。「この線路についての断りはない」にもかかわらず、何故「線路幅は『広軌』」になってしまうのか、そっちのほうが謎だ。
実際の地図には「断り」がある。
欄外の「凡例」だ。
この路線の記号は「In street or road 」とある。「狭軌」か「標準軌」なのかはよく分からない。
これはオイラの妄想だが、この地図は実際に米陸軍地図局が航空写真から作成したものではなく別の地図を参照して作成されたものなのではないだろうか。
「SEIBU」でなく「SAIBU」なのは、「西」の読み方を単純に間違えているからだ。日本人ならこんなことはあり得ないだろう。「西武」と言えば、「せいぶ」と読むんじゃないだろうか。
実際に現地を知っている人が地図を作れば、音読みとして「西武」を「せいぶ」と聞いているはずだ。現地を知らない人が資料をもとに地図に地名を書き入れれば、「西武」は「さいぶ」とも「せいぶ」とも読めてしまう。
戦前、この路線は旧西武鉄道(現在の西武鉄道とは別)の「新宿軌道線」だった。この路線はかつて「東京地下鉄道」が経営を受託していた時期がある。
結論は単純で、この地図は間違っているのだ。
東京地下鉄道は戦前のうちに消滅している。戦後、復活したなどという話は聞いたことがない。GHQがそのようなことを誤るとは考えられず、おそらく、この二つの名は建設者を示しているに違いなかった。線路幅が「広軌」になっているのは、これが地下鉄だからに違いなかった。(P246)
この地図にはGHQが作成したという文言はどこにも書いていない。東京地下鉄道は戦前のうちに確かに消滅した。それは、戦後の地下鉄が戦前に作られていたという事実を示すのではなく、この地図が戦前の地図に基づいて作成されているという事実を示している。
「広軌」であることは、この地図からは読み取れない。「広軌」だから地下鉄というのは意味不明。
これは、秋庭先生が「丸ノ内線の新宿・荻窪間は戦前に作られた」と主張する唯一の根拠だから、つまるところ、丸ノ内線の新宿・荻窪間はやっぱり戦後に作られたというのが結論なのである。
(つづく)
秋庭系東京地下物語'07《初恋》
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コメント
ええ加減な意訳で。
L774
第四版-米陸軍陸地測量部
大日本帝国陸地測量部25000分の1「吉祥寺1929年(修正?)」、「赤羽1930年(修正?)」、「東京西部1932年(修正?)」、「志木1929年(修正?)」より地名は改修ヘボン式
に合わせてローマ字表記し、米陸軍陸地測量部(ワシントン在)
技術管理官の指揮(命に拠りが良いのかな?)により1945年修正作図。
1951年実地確認。1952年地名等日本語表記を加え、予備調査(「偵・査察」のが良いのかな?)方式にて第64測量図化大隊平面詳細を再校。
組織名称とか、軍事、技術用語は完全にエー加減ですが、大要はこんなんかな?
まぁ、何れにしろ、失われし解読のコードなんぞ無いんでしょうね。
秋庭さんは、一体何処に手紙(得意の電話かな?)を出して、「コードは失われた」と言うお返事をもらったのか?これもお約束の「あれ」でしょうか?
ところで、何処かに「空中写真」で見えないところは表示していないって注意書きありました?
投稿: 陸壱玖 | 2008年1月 3日 (木) 01時03分
どうもです。
翻訳ありがとうございましたm(__)m
航空写真に写らない云々という文章はなかったですね。まあL774だけでは判断はつかないのですが、少なくともL774にはないです。この地図は航空写真をもとに作った地図ではないんでしょうね。
秋庭先生のことだから、正面から公文書館に手紙を出したら、とんちんかんな中身だものだから、よく分からない回答が返ってきて、秋庭先生流に「キーは失われた」という回答をしていると妄想してみたんでしょうね。
ていうか、この地図、本当にアメリカの公文書館が公開したものなんでしょうか。この手のマニアや学者の間で普通に流通しているような気がするんですが。
作成したのは確かに米軍ですが、機密文書でも何でもないですよね。GHQの地図は占領軍が接収した建物や占領の状況が分かる貴重な資料だと思うのですが、AMSの地図は他人様の地図を参考にして、後で実地調査して修正したものです。価値なんてあるのかどうか。
オイラが見つけられなかった地図も、案外近くにあるような気がしてきました。
投稿: mori-chi | 2008年1月 3日 (木) 15時16分
超訳レベルでお恥ずかしい限りですが、恥かき役は2ちゃんで馴れてますので、お任せください(笑
案外巷間に流布しているとのお説、有り得る話かも、何せ、NASAがUFOの写真を市販する国ですから。
あっ、あれは月着陸船とかが撮った写真を、信者さんがそう主張しているだけでしたね(笑
さて、L-774あの図歴の記述、例えば、1932(昭和7)年「志木」等ちゃんと書いてるのを見ると、スゴく真面目に作った軍用地図だと思います。ミスレター何ぞ有ってもね。ひょっとしたら命のやり取りをする場所の地形図、徒や疎かに作れませんもの。
合わせて、そのまま使える信頼性の高い地形図を昭和16年まで市販していた陸地測量部ってのも、なんだかなあ(呆
本当に戦争やる気があったのか、疑わしいったらありゃしねえ(鬱
投稿: 陸壱玖 | 2008年1月 3日 (木) 18時30分
そう言えば、UFOの話題もいつまでも耐えないオカルト話ですね〜。先日、矢追純一がテレビに出ていて、ビックリしました。生きていたんかーって驚きと、まだ同じことやってるんだーって。オカルトはいい商売なんですなー。
投稿: mori-chi | 2008年1月 4日 (金) 00時17分