カテゴリー「秋庭系東京地下物語2007」の39件の記事

2008年1月15日 (火)

【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(延長戦4)

ついに延長戦が4まで延びてしまった。こうなると、サドンデスである(笑)

国会図書館でも、まだ、閲覧できないかもしれない。(『帝都東京・隠された地下網の秘密』新潮文庫、P28)

この言葉がずっと引っかかっていたのだ。

L874は都立中央図書館にあった。タイトルは、「東京」ではなく「市川」だった。

L774は国立国会図書館にあった。いくらTokyoと検索しても、「東京・神田間の地下鉄」を記した地図は見つからなかった。

地下のオカルト作家・秋庭俊先生は、自著の中で公文書館をよく出すが、掲載されている資料のうち公文書館に行かなければならない資料は1つもない。間違いなく、国立国会図書館か都立中央図書館で閲覧できるものだ。

「GHQ」と題した地図も、両図書館で閲覧できた。

両者に共通することがある。それは、閲覧はできても、貸し出しはできない。著作で使いたければ、コピーしなければならない。

秋庭先生は、まだ一度も、カラーのL874、L774を掲載したことがない。カラー版のムックも出しているのに。

それは、本人が実物を手に入れていない証拠でもあるし、何より「閲覧はできても、貸し出しはできない図書館」でコピーしたことを表している。

つまり、見つからなかった地図も、両図書館にあるはずだ。

延長戦で見つからなかった地図は、L774の一部である。

必ずあるはずだ。

オイラは、国会図書館で、「L774 ichikawa」と検索してみた。

1件、ヒットした。

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2008年1月11日 (金)

【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(延長戦3)

前回の(延長戦2)のコメント欄でご指摘いただいた142万ヤードの起点について、オイラなりに欄外の注釈を読んでみたけど、英語なんでさっぱり理解できない。著作権の関係上、半分しか複写できないので、注釈の一部はコピーしていない。もしかすると、複写していない部分に書いてある可能性がある。かも。

注釈の一部をここに書いておきたい。

TRANSVERSE MERCATOR PROJECTION

HYDROGRAPHIC DATUM:APPROXIMATE LEVEL OF LOWEST LOW WATER

BLUE NUMBERED LINES INDICATE THE 1,000 METER UNIVERSAL
TRANSVERSE MERCATOR GRID.ZONE 54.BESSEL SPHEROID

BLACK NUMBERED LINES INDICATE THE 10,000 YARD WORLD POLYCONIC GRID,BAND 3 N.ZONE A

THE LAST THREE DIGITS OF THE GRID NUMBERS ARE OMITTED

Paddy fields are generally subject to inundation; however,they may be seasonally dry.

USERS NOTING ERRORS OR OMISSIONS ON THIS MAP ARE URGED TO MARK AND FORWARD DIRECTLY TO COMMANDING OFFICER,ARMY MAP SERVICE,WASHINGTON,D.C. MAPS SO FORWARDED WILL BE RETURNED OR REPLACED IF DESIRED.

APPROXIMATE MEAN DECLINATION 1952
FOR CENTER OF SHEET
ANNUAL MAGNETIC CHANGE 2' WESTERLY
Use diagram only to obtain numerical values.
To determine magnetic north line,connect the pivot point "P" on the south edge of the map with the value of the angle between GRID NORTH and MAGNETIC NORTH ,as plotted on the degree scale at the north edge of the map.

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2008年1月10日 (木)

【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(延長戦2)

L874e さて、このブログの読者はもう大丈夫だよね。地下のオカルト作家・秋庭俊先生が「GHQの地図」を持ち出してきても、陰謀の欠片も感じることはない。

だって、そもそもGHQの地図ではないし、アメリカ国立公文書館が50年後に公開したものでもない。

L774は、国立国会図書館で閲覧できる。
L874は、都立中央図書館で閲覧できる。

ちなみに「公文書館」とは、極秘資料を扱うだけの機関ではない。秋庭本を読んでいるとまるで極秘文書の公開を担当している部署のように思えてくるが、公文書館では政府の秘密も陰謀も関係ない文書がたくさんある。膨大な公文書を分類して保管しているだけである。その中に、戦後何十年も過ぎて公開された文書も含まれる。

てか、秋庭先生、公文書館なんて行ったことないでしょ。だって、公文書館でしか手に入らない資料なんて、著作には1つも出てこないもんね。

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2008年1月 9日 (水)

【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(延長戦1)

そんなこんなで、延長戦に突入したい。

これを片付けないと新年が明けた気がしない。

地下のオカルト作家・秋庭俊先生が「隠された地下網」を紐解く唯一のバイブル「GHQの地図」・・・その正体が今、暴かれる。

AMS L874

この地図は果たして、「インテリジェント・リポート」なのだろうか?

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2008年1月 2日 (水)

【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(最終話)東京の地下鉄は戦前にすでに作られていたという噂は本当か?

年またぎで「GHQの地図」に迫ってきたが、結局のところ、

東京の地下鉄は戦前にすでに作られていたという噂は本当か?

オイラの検証は、最終的にはここに行き着くことになる。

地下のオカルト作家・秋庭俊先生は、自称ジャーナリストである。彼の本を読む人は、まず前提として彼が主張する内容をジャーナリズムの1つとして捉えようとするし、仮にエンターテイメントの1つ、オカルトの1つとして捉える人も、どこかで「すべてが間違っているわけではない」と思っていたりするだろう。

夢やロマンで地下の陰謀を語るなら、それはそれで良いのだと思う。

でも、ほんのひとかけらでも秋庭先生のジャーナリズムに真実が隠されていると思っているとしたら、大変不幸なことだ。

オイラなりに考えてみたい。

東京の地下鉄は戦前に作られたのか?

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【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(第5話)「GHQが作成した地図」に惚れた恋・その4

年末のボーナスで、ついにスキャナというのを買った。

今まで絵や図を引用しようとすると、デジカメで写していたので、ピントもうまく合っていなかったし、画像が曲がっていた。今回スキャナが導入されたことで、オイラの秋庭先生いぢりもかなりパワーアップしたと思う(笑)

今日は1月2日。

時が経つのは早いもので、来週月曜日になればごく普通の生活に戻ることになる。

現在はすでに日没の時間を過ぎて、外も暗くなってきた。

あっという間に2日間。

オイラの年末年始は、秋庭本いぢりで終わるのか(汗)

ちょっとむなしさも感じた正月三が日である。

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【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(第4話)「GHQが作成した地図」に惚れた恋・その3

「そらめく日々」初の年またぎ企画(笑)

もう、引っ張る、引っ張る(爆)

今回は、地下のオカルト作家・秋庭俊先生が地下のバイブルとして重用する「GHQの地図」を紹介する。

AMS-L774

秋庭先生の参考文献一覧にはそう書いてあるが、フルネームはこうである。

AMS:L774 Central Honshu, sheet 6054 3

「Central Honshu」?

せんとらる本州?

これで、この地図が東京だけを対象とした地図ではないことがお分かりだろうか。

旧米陸軍地図局(AMS)が作成した地図には、数々のシリーズがある。

秋庭先生の地下のバイブル、L774とL874は、そのうちの1つに過ぎない。しかも、東京だけを対象とした地図ではないのだ。

では、L774の実物に迫ろう。

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2007年12月31日 (月)

【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(第3話)「GHQが作成した地図」に惚れた恋・その2

「GHQの地図」の実物をお見せする前に、少し寄り道を(笑)

慌ただしい大晦日にお付き合いいただき心より感謝したい。

今回はまず、秋庭先生が提示する3つの地図のうちたった1つGHQが作成した地図、『CITY MAP CENTRAL TOKYO』について解説したい。

この地図は、1947年米空軍によって撮影された航空写真が使われている。地上の物件等は第123施設大隊によって調査された。建物の一覧表はGHQの業務隊、道路の分類等は第123施設大隊が作成した。記載されている建物名や軍の施設等については1946年8月現在のものが収録された。

正真正銘、GHQの地図である。

ただし、「インテリジェント・リポート」と記された文字はどこにも見つからない。いわゆる「諜報」とは何の関係もないものだ。

てか暗号なんて書かれちゃ困るのだ。GHQの地図は、GHQが現地で使うために作ったのだ。一部の人間にしか分からない地図では困る。

秋庭先生はおそらく、この地図に都立中央図書館東京室で出会っている。

福島鑄郎『G.H.Q.東京占領地図』雄松堂

この本に秋庭先生が使った地図が丸ごと添付されている。地図のベースになった航空写真も添付されており、当時の東京を把握できる数少ない資料である。

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【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(第2話)「GHQが作成した地図」に惚れた恋・その1

オイラは、秋庭俊先生のことを「地下のオカルト作家」というレッテル張りしている。ここまでの認識に到達するには、いくつかの壁があった。

秋庭俊先生は、確信犯か否か。

言っていることが荒唐無稽であることは、前回の例を読んでいただければ分かるだろう。でも信者からすれば、それでも荒唐無稽な諸説の中にひとかけらでも真実があるのではないかという望みを残しているのではないだろうか。

秋庭先生の著作に、何となく信憑性のようなものを与えているネタがある。

それは、「GHQの地図」。

某有名作家がへんてこりんな体験談をネットに載せたものだから、ますますGHQというと、いかにも何かを隠しているように思えてくる。

君は知らないだけだよ。

そう言われると、そうかもしれないと思ってしまうのだ。

しかも、GHQ・連合軍最高司令官総司令部である。いくらネットが発達した世の中でも、そんな極秘資料なんぞに手が届くはずがない。・・・『隠された地下網の秘密』を手にしたときオイラはすでに「信者」という鎖を断ち切った後だったが、こればかりは自分では解明できないものとばかり思っていた。

が、オイラは、そのすべてに迫ることはできなかったが、秋庭先生の言うところの「GHQの地図」が何たるかは、ようやく分かってきたような気がする。

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【秋庭系東京地下物語'07《初恋》】(第1話)地下鉄南北線東大前駅から始まった恋

2007年も残すところ今日1日となった。皆様、いかがお過ごしだろうか。

地下の都市伝説の権威・秋庭俊先生の著作に出会って、2年くらいが過ぎた。あまりにも痛すぎる秋庭先生にツッコミを入れてきた2年でもあったが、こんなオイラでも最初は秋庭先生の主張する「隠された地下網」が本当に存在するのではないかと信じたものだ。

いや、誰もが一度は、一瞬でも秋庭系信者だった瞬間があったはずなのだ。

それは、科学的根拠は何もない、いわば一目惚れのようなもの。

その瞬間、「証拠」だとか「科学」だとか「ジャーナリズム」なんてのは、どうでも良かったのだと思う。

そう。

それは、“初恋”。

誰もが「隠された地下網の秘密」という甘美な響きに心を奪われ、だからこそ、裏切りを悟った瞬間、恋は怨念へと転化するのである。

2007年は、次の3部作をアップしてきた。

秋庭系東京地下物語2007

秋庭系東京地下物語'07《秘密》

秋庭系東京地下物語'07《隠蔽》

そして、2007年大晦日にお贈りする完結編は、

秋庭系東京地下物語'07《初恋》

オイラはまず、その初恋の地へと足を運ぶ。

秋庭先生自身が新作を出さないので、オイラとしてはネタ不足だし、新たなネタもないのだが、とりあえず2007年の集大成として、オイラが思っていることを淡々と書き綴りたい。

まずはここへ。

Sn380112_2 東京メトロ南北線の東大前駅である。

オイラの秋庭いぢりは、ここから始まった。

オイラの最初の秋庭系ネタ

今回は、ここから始めよう。

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2007年8月22日 (水)

【秋庭系東京地下物語'07《隠蔽》】(最終話)隠された後藤新平「帝都復興」の秘密・その3

東京市の職員や市会議員などの汚職が相次ぎ、事件の責任を取って田尻稲次郎東京市長が1920年(大正9年)11月に辞任した。市長の後任に市会は、市政刷新のため大物政治家である後藤を全会一致で選出したが、後藤は大調査機関設立に奔走しているからと断った。

そこで市会の幹部は、市長就任運動を行い、実業界や当時の首相である原敬を動かした。

江戸東京博物館で開かれている「後藤新平展」では、後藤自筆の「市長就任の決意」が展示されている。

一度貧乏籤ヲ引イテ見タイモノ

そう書かれていた。

このとき市議会がなぜ、後藤を市長に選んだのかについて、東京の歴史書や後藤の伝記は謎としているか、または、不正がはびこる市政の刷新を望んでいたとしている。しかし、市議会に不正がはびこっているとき、「満票」で刷新を望んでいるというのは、どこかツジツマが合わなくはないだろうか。(『帝都東京・隠された地下網の秘密』新潮文庫、P275)

「謎」としている歴史書や伝記は存在しない。

何がつじつまが合わないのか、そっちのほうが謎だが、行政当局も、それをチェックする市会も傷がついている状況で誰の名前を挙げても、断られるのがオチだろう。東京市長を選ぶ権利は、当時は市民ではなく、市会議員にある。腐敗した議員が選ぶ市長は、誰もが納得できるような人物でなければならない。そこで名前が挙がったのが、当時の総理大臣候補・後藤新平だった。

もちろん、それに反対する議員などほとんどいなかったはずだ。反対した途端、「腐敗」のレッテルをはられる。後藤新平が全会一致で選ばれたのは、ある意味必然だった。

地下の都市伝説の権威・秋庭俊先生は、人格のねつ造が得意だ。ていうか、秋庭本全体が人格をねつ造することで成り立っている。ル・コルビュジエ、中村順平、内田祥三、そして、後藤新平である。

後藤新平に至っては、「地下鉄をつくるために東京市長になった」という、とてつもなくちっぽけな創作をしてしまっている。市政刷新も8億円計画も、秋庭先生にはどうでもいいらしい。後藤を歴史的鉄道オタクに祭り上げ、挙げ句の果てには極秘地下鉄をつくらせてしまう。

最終回は、後藤新平、その人に迫る。

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2007年8月21日 (火)

【秋庭系東京地下物語'07《隠蔽》】(第7話)隠された後藤新平「帝都復興」の秘密・その2(補足)

第7話で、1925年1月8日に東京市が申請した6路線の地下鉄網を紹介したが、東京市会議事速記録を確認したら、正式な申請内容が出てきたので、ここで補足として紹介しておきたい。

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【秋庭系東京地下物語'07《隠蔽》】(第7話)隠された後藤新平「帝都復興」の秘密・その2

Sn380052見づらい画像で申し訳ない。本当はスキャナなんて安いからすぐにでも買いたいが、引っ越し前なので大きな買い物は自粛している。以前あったスキャナはMacに対応しておらず、しかもWindowsXPでも未対応ということで、とっくの昔に捨てた。

この画像は、1925年1月8日に東京市が鉄道省に出願した高速鉄道建設計画である。抜粋は、『都営地下鉄建設史』からである。分かりづらいという方は、『帝都東京・隠された地下網の秘密』(新潮文庫、P299)をご覧いただきたい。

宮城(皇居)をご覧いただくと、ど真ん中を太線が突っ切っている。これは、東京市の第5線のルートである。

つまり、このような図を見たとき、たいていのジャーナリストは、これが本物だという結論に到る。この図の申請に到る過程に焦点を絞り、この第五線から建設されたはずだと推測する。このルートがあったところがいま、どうなっているのかを調べ始める。

戦前、東京には銀座線しか地下鉄はなかったという。だが、この図を見たとき、私はそれは違うとほとんど確信していた。おそらくこの第五線が初めに建設され、ここから左右へと枝葉分かれする路線が次に敷かれたと考えられた。(『帝都東京・隠された地下網の秘密』新潮文庫、P303)

今日は、「たいていのジャーナリスト」になったつもりで、この東京市の第五線に迫ってみたい。

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2007年8月20日 (月)

【秋庭系東京地下物語'07《隠蔽》】(第6話)隠された後藤新平「帝都復興」の秘密・その1

Sn380020_0001以前もこのブログで紹介したけど、今、東京・両国にある江戸東京博物館では、「生誕150周年記念後藤新平展 日本の近代をデザインした先駆者」が開催されている。

1500円もする特別展とは違い(笑)、常設展で観覧することができるけど、中身は特別展なみに濃い内容になっている。いや、特別展よりもこっちのほうがお得な気がする。

後藤新平は、かつての東京市長でもあり、関東大震災後の山本内閣では内務大臣を務め、自ら帝都復興院総裁として帝都復興を担った。

 東京市を東西に横断する道路は、大正通りと名づけられることになっていた。大正通りは新宿と両国をまっすぐに結ぶ道路になるはずだったが、軍部の反対が強く、ついに後藤は大正通りを諦めている。市谷の外堀を東西に横断できなかったそうである。代替案として靖国神社から両国へ向かう道路が敷設され、靖国通りと名づけられている。
 戦後、靖国神社から新宿の大ガードへ至る道も靖国通りと命名されたが、道路が外堀を東西に横断できたわけではない。市ヶ谷橋をはさんで二つの道路に同じ名をつけただけのことで、本来なら反則だと思う。(『新説東京地下要塞』講談社+α文庫、P163)

地下の都市伝説の権威・秋庭俊先生は、上のように書いている。帝都復興計画が作成される経過で、この市ヶ谷の外堀を横断する大正通りは、どのように構想されていたのか、どの段階で横断できなくなったのか、もしかしたら分かるかもしれないと思い、江戸東京博物館まで足を運んでみた。

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2007年8月19日 (日)

【秋庭系東京地下物語'07《隠蔽》】(第5話)隠された内田祥三「大同の都市計画」の秘密

最初は内田祥三に触れるつもりはなかった。

地下の都市伝説の権威・秋庭俊先生の『帝都東京・隠された地下網の秘密2』(新潮文庫)は、確かに内田祥三を地下計画を設計した建築家として妄想しているが、その部分の著述は荒唐無稽である上に、意味不明で分かりづらく、オイラが触れるまでのものではないと思っていたからだ。でも、たまたま見つけた文献を読み進むうちに、ル・コルビュジエとの意外なつながりを見つけたので、ここで取り上げておくことにした。

内田祥三の「満州農業移民居住地試案」については、下記のサイトを参照していただきたい。

地下妄の手記「BY WHOM DOES TRUST HIM?」

上記のサイトを読むと秋庭先生の「省略による改竄」というのがよく理解できると思う。

オイラが焦点をあてるのは、「大同の都市計画」である。

とはいうものの、私は、この都市計画が大同のために立てられたとは思っていない。ここでは、最初に結論だけ述べる。「東京近郊」の模型はそのためにある。
「舊都市」というのはおそらく江戸城である。その左にある「工業都市」は国会議事堂である。そこから上に延びていくのは幻の地下鉄新宿線、いま、そこには丸ノ内線が走っている。これをななめに横切るのは半蔵門線、その先の「鑛業都市」は四谷である。計画案の右上へと伸びているのは東西線。(『帝都東京・隠された地下網の秘密2』新潮文庫、P206)

さあ、大変である。内田祥三がわざわざ大陸まで出かけていき、都市計画の図に地下鉄路線網を描いたのだから・・・。

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2007年8月18日 (土)

【秋庭系東京地下物語'07《隠蔽》】(第4話)隠された中村順平「東京近郊」の秘密・後編

Photoやはり実物を見ないと読者も寝覚めが悪かろうと思った。オイラは、悲しいかな、スキャナを持っていないので、手元にあるコピーをカメラで撮影するという前近代的な作業を行っている。そのため写りは悪いが、逆にそれは著作権を配慮(してない、してない)ってことにしておこう(笑)

左の画像が、ル・コルビュジエ「輝く都市」の平面図である。

前回掲載した中村順平の「東京近郊」と見比べていただきたい。

一目瞭然、まったく別物だということがお分かりだろうか。中村順平の帝都復興都市プランは、地下の都市伝説の権威・秋庭俊先生が言うような「輝く東京」ではなかったのだ。

どこかで内務省の都市計画を見たのだろう。中村は、突然、一人で東京の都市計画をまとめると、一冊の本を出版した。『東京の都市計画を如何にすべき乎』である。(『帝都東京・隠された地下網の秘密2』新潮文庫、P165)

陸軍と内務省が参加していることからも、これが当時の政府案となっていたことがわかる。(『同』P168)

今回は、中村順平が関東大震災を契機にフランス留学から帰国し、師匠の導きによって帝都復興の都市計画案を立案するまでの軌跡を追う。

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2007年8月17日 (金)

【秋庭系東京地下物語'07《隠蔽》】(第3話)隠された中村順平「東京近郊」の秘密・前編

Photo1922年のパリで、ル・コルビュジエの「300万人のための現代都市」を目にした建築家の卵がいた。

中村順平である。

この偉大な建築家の名前を知っている人はそれほど多くない。その名を日本中にとどろかせたのは、皮肉にも、地下の都市伝説の権威・秋庭俊先生であった。

「東京近郊」という地図が左にある。これが隠された地下網の計画図である。この図が製作されたのは一九二四年(大正十三)年、内務省の主導の下、建築家の中村順平が設計した。(『帝都東京・隠された地下網の秘密2』P34)


これが戦前の地下東京計画図だったことは、第一章でも述べたとおり、複数の専門家から確かな証言を得ている。陸軍と内務省が参加していることからも、これが当時の政府案となっていたことがわかる。(『同』P168)

“中村順平は、東京の隠された地下計画を作成した設計士”

秋庭先生は、驚くべき事実を国民に明らかにした。

上に、「東京近郊」の実物がある。『東京の都市計画を如何にすべき乎』でも織り込まれていた地図である。少しサイズは小さいが、白黒の秋庭先生と違い、カラーである。

今回は、中村順平の「東京近郊」に迫る。

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2007年8月16日 (木)

【秋庭系東京地下物語'07《隠蔽》】(第2話)隠されたル・コルビュジエ「輝く都市」の秘密・後編

Sn380032日本で唯一、ル・コルビュジエの設計した建築物が、上野公園にある。

国立西洋美術館である。

この美術館を設計するために、コルビュジエはたった1度日本を訪れ、現地を視察した。コルビュジエが基本設計を行うと、実施設計は3人の弟子が行ったそうだ。

実際に行ってみた。

ご覧のようにあまり大きな建物ではない。1階は壁がガラス張りで、丸い柱が規則正しく並んでいる。開放感あふれる空間。2階は壁がコンクリートになり、規則正しい丸い柱や開放感のある空間は同じ。典型的なコルビュジエの設計だと分かる。

ピロティというのは、1階部分を柱だけにして、建物を2階へと持ち上げている構造。例えば、丹下健三が設計した広島の平和記念資料館が典型的だ。丹下健三も、コルビュジエの思想を受け継いでいる建築家の1人なのだ。

この西洋美術館は、1階部分が外部空間というわけではないが、ガラス張りで建物の向こうまで透けて見えるところが、いかにもコルビュジエらしい。

こういう思想は、建築物だけではなくて、都市計画という壮大な世界にも応用されている。

第2話は、ル・コルビュジエが描いた「300万人のための現代都市」に迫る。

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2007年8月15日 (水)

【秋庭系東京地下物語'07《隠蔽》】(第1話)隠されたル・コルビュジエ「輝く都市」の秘密・前編

Sn380023ル・コルビュジエという建築家をご存じだろうか。

「建築界の巨人」「近代建築の始祖」「20世紀最大の建築家」

・・・様々な呼称で賞賛される彼は、今年で生誕120年を迎える。

そして、偉大な呼称の影で彼はある陰謀論に巻き込まれることになる。それは、このブログでもお馴染み、地下の都市伝説の権威・秋庭俊先生が著した『帝都東京・隠された地下網の秘密2 地下の誕生から「1−8計画」まで』(新潮文庫)の中でのことである。

ル・コルビュジエは、わが国でも広く知られているが、この地下計画については、あまり知られていない。知られていないのも、あるいは、当然のことかもしれない。実は、この作品をまとめた本である『輝く都市』には邦訳がない。コルビュジエのほかの主要著書はすべてそろっているものの、この代表作だけは私たちには読めないのである。(P161)

秋庭先生によると、コルビュジエの都市計画「輝く都市」は、パリの地下道群の下をB2とした地下計画だったというのだ。そして、それは中村順平によって関東大震災後の東京の復興都市計画にも応用され、内田祥三が「大同の都市計画」として実現しようとした、というのが秋庭先生のストーリーである。

ル・コルビュジエの「輝く都市」、中村順平の「東京近郊」、後藤新平の帝都復興・・・3人を結ぶ地下の「陰謀」が、今明らかになる。

3人の秘密を隠蔽したのは、いったい誰なのか?

第1話は、ル・コルビュジエの『輝く都市』に迫る。

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2007年6月 2日 (土)

【秋庭系妄想劇場】東京メトロ副都心線新宿3丁目駅が下から支える暗渠の玉川上水

070602_143101 静かな土曜日の昼下がり。相変わらず自炊の朝ご飯を食べて、のんびりとコインランドリーへと向かう。暑い日差しがジリジリと襲う。足りないのは、蝉の鳴き声。まだ、梅雨も始まっていないというのに、地球が暑すぎる。東京が暑すぎる。

実は夜から仕事である。帰宅してからゆっくり更新する暇もなさそうなので、今のうちに1本、妄想しておこう。

070531_124001 先日、新宿駅南口から新宿3丁目へと甲州街道沿いを歩いていたら、地下道の工事現場があった。

こんなところに、面妖な…。

高島屋タイムズスクエアが出来てから、この辺の導線がすっかり変わりつつある。副都心線が出来れば、なおさら、人の流れは変わるのだろう。新宿通沿いのお店は、うかうかしていられない。新宿3丁目から高島屋まで、雨に濡れずに歩ける。これは、なかなか脅威かもしれない。

それにしても、ただの歩道にずいぶんと投資するものだ。新宿にはまだ、都民に開放されていない地下道もあるというのに、こうしてあっさりと掘って、供用開始となる地下道もある。

070531_124101  なるほどーと感心しながら歩くと、工事の説明板があった。

おお…。地下マニアっぽい感嘆の声をあげる。

写真が少々小さいので、クリックして、凝視していただきたい。上の平面図は、どうということはない。下である。

左が、東京メトロ副都心線の新宿3丁目駅である。2階建ての構築が見える。B2がホームということになるだろう。B1のコンコースにつながる地下歩道が右手からのびている。

で。

070531_123902地下歩道の上に、青色の線が平行してのびている。この写真ではよく分からないが、「玉川上水」と記してある。

いつぞやのエントリーを覚えていらっしゃるだろうか。

新宿駅から四谷大木戸に向けて、暗渠の玉川上水がある。

新宿区と渋谷区の区界に、暗渠の玉川上水があるって話

この地下歩道は、暗渠の玉川上水を、下から支えていることになる。青い線は、駅の手前で途切れているが、ここで終わっているわけではなく、新宿3丁目のコンコースの上を通り抜け、新宿御苑の北側の区道下を通り、四谷に向かって流れることになる。

暗渠になったのは、大正時代のことだと言われているが、詳しいことは知らない。

現在、雨水が流入する以外に水は流れていないが、人が行き来できるほどの大きな洞道ということである。洞道の中に、水が流れる溝が構築されている、と言ったほうがいいのかもしれない。

利用価値を失った玉川上水の暗渠が、何故こうして残されているのか。

しかも、これだけ大きな再開発…新宿南口の甲州街道の橋の改修工事や地下鉄工事といった大きな開発の波があっても、この使われない玉川上水は、そのままの状態で残されている。そして、地下歩道と地下鉄のコンコースは、暗渠の玉川上水を、下から支えている。

「気分の悪い話だな」

「陸軍が介入してるってことだと思う」

秋庭さんと中川さんは、黙ってなさい(謎)

これだから、東京の地下は、妄想に満ちあふれている。

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2007年5月28日 (月)

【秋庭系東京地下物語'07《秘密》】(最終回)国会議事堂の「隠された地下」の謎・その4

P1020689 3回にわたって国会議事堂の謎に迫ってきたが、いよいよ今回が最後になる。

国会議事堂には、地下がある。これまでお読みになった皆さんは、お分かりだろうが、この地下は、議事堂の実施設計のときに設計されたものだ。地下が必要というより、最初から景観上、地上部分は3層と決められていた。でも、設計をしていくうちに、3層では収まり切らなくなり、やむにやまれず、4層目として地階を設け、機械・電気・空調関係の部屋を中心に配置したというわけだ。

地下1階にどのような施設があるのかは公表されていない。(『大東京の地下99の謎』二見文庫、P36)

さて、最終回も、地下の都市伝説の権威・秋庭俊先生の登場である。

今回は、国会議事堂の地下に何があるのか、に迫る。

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2007年5月27日 (日)

【秋庭系東京地下物語'07《秘密》】(第9回)国会議事堂の「隠された地下」の謎・その3

P1020691 国会議事堂と言えば、この中央塔の三角屋根が特徴だろう。ピラミッドというのか、何というのか。前回紹介したデザイン設計の懸賞で一等に選ばれた作品では、こんな屋根はついていない。もっと西洋風でルネッサンス洋式のドーム屋根だった。

なぜ吉武が国会議事堂に「墓」のデザインを使用したのか。国会議事堂の謎はここから解けると私は確信していた。(『帝都東京・隠された地下網の秘密』新潮文庫、P87)

まあ、つっこんでおけば、ピラミッドは最近の研究では「墓」ではないらしいことが分かってきた。それは置いておいても、地下の都市伝説の権威・秋庭俊先生は、自著でこう書きながら、この疑問には答えていない。「ここから解ける」と確信して、最後まで分からなかったのだから、結局、謎は解けなかったのだろう。

何故、国会議事堂の屋根は、一等作品のルネッサンス様式ではなく、ピラミッド型になったのか。その謎を追うと、結局のところ、ピラミッド型は誰のアイデアなのかという疑問にぶつかる。

今回は、議事堂のデザインは、誰が設計したのか、に迫る。

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2007年5月26日 (土)

【秋庭系東京地下物語'07《秘密》】(第8回)国会議事堂の「隠された地下」の謎・その2

P1020576 議事堂と議員会館の間にある通りである。この地下には、確かに地下道が通っている。全部で3本ある。

国会議事堂には、地下がある。大工さんが作ってみたら、地下が出来ちゃったということはあり得ない。誰かがそう設計したから、地下はそこにあるのだ。地下はそういう意味では作為的だし、意図的なのである。もっと言えば、こっそり地下を作るなんて、かなり大変な作業である。誰かが掘らねばならないし、誰かが埋めねばならないし、掘るだけでは地下は崩れてしまうのだし…。

国会議事堂の地下は、誰が意図したものなのか。

懸賞で一等をとった設計者だったのか。それとも、大蔵省だったのか。

今回は、地下はいつ現れたのか、に迫る。

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2007年5月25日 (金)

【秋庭系東京地下物語'07《秘密》】(第7回)国会議事堂の「隠された地下」の謎・その1

P1020493 長い長い、永田町を巡る謎解きも、ついに最後となった。ここは、国会議事堂。秋庭ワールドのミステリーをすべて抱え込んだ都市伝説の館である。

地下の都市伝説の権威・秋庭俊先生は、国会議事堂の脇を通る地下鉄の路線図の謎から、隠された地下網の秘密の謎解きを始めた。

国会議事堂がこのような存在になった理由はおそらく地下に集約されている。(『帝都東京・隠された地下網の秘密』新潮文庫、P366)

オイラは、今回、「このような存在」たる国会議事堂へと実際に潜入し、様々な資料を紐解きながら、国会議事堂の「隠された地下」の謎へと迫ろうと思う。

国会議事堂がたとえ、史上最高の名建築だとしても、そこまで国民にウソをつかないと運営できないのだとすれば、それはもう民主主義の敵なのだと思う。(『同』P366)

ウソつきは誰なのか。では、始めるとしよう。