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2006年2月26日 (日)

東京の地下鉄は戦前にすでに作られていたという噂は本当か3

最近、「地下鉄」「戦前」というキーワードで検索して来てくださる読者が増えた。

初めまして。

あらかじめお断りしておくが、ネットをいくら検索しても、戦前の地下の秘密は分からない。国家的機密事項がネットで探せるなら、秋庭氏の著作など必要ないからだ。ネットは、それほど便利な道具ではない。オイラは、オイラなりに、彼の言葉を検証しているだけなので、オイラのブログをいくらひっくり返しても、戦前の地下の秘密は分からない。

それでも、このネタは、かなりウケているようである。なので、今回も…(笑)

皆さんは、「池袋地域冷暖房株式会社」という会社をご存知だろうか。この会社、池袋にあるサンシャインビルの地下にあって、プラントから洞道を通して、サンシャインビル周辺の建物に冷暖房を供給している。

そう。あの秋庭氏が大好きな「洞道」である。

秋庭氏のホームページに、こんな記述がある。

サンシャインシティの地下には冷暖房の施設があって、全館全室の冷暖房をまかなっていますが、この施設からチャッカリ冷暖房をもらっている公共機関が存在します。豊島区役所です。当然、サンシャインシティから区役所まで、冷暖房の熱気や冷気を送るための洞道(地下道)が通じているということですが、500Mも離れているのによくやるよ、という感じ。その洞道を敷設するのに地下鉄工事並みの金をかけたのか、それとも、その洞道は戦前からあったのか。来年早々に講談社から本がでるから、区役所の方々もお楽しみに。

昨年からかなり楽しみに待っているのだが、未だに発売される気配がない。「この施設からちゃっかり冷暖房をもらっている公共機関」と表現されると、いかにも豊島区役所だけが恩恵を預かっているように読めるが、この冷暖房は、池袋地域冷暖房株式会社のホームページをご覧になれば分かるように、営団地下鉄の東池袋駅、かんぽヘルスプラザ東京、アムラックス東京、東急ハンズなど、サンシャインシティの周辺にある様々な建物、しかも、公だけではなく、民間も含めて、供給されている。

で、この事実は、こうしてホームページで確認できるレベルの話なので、決して国家機密ではないし、豊島区役所の職員だって百も承知である。

仮に、洞道が戦前からあったと仮定して、区役所だけが恩恵を被っているような書きっぷりは、事実を正確に伝えているとは言えない。わざとそう書いたのか、それとも、彼は大まじめに豊島区役所だけに洞道が通じていると思いこんでいるのか、今年早々に講談社から本が出るそうなので、区役所の方々のみならず、戦前の地下網に興味のある方もお楽しみに。

地下鉄表参道駅に突然、地下街「エチカ」がオープンしました。同駅は銀座線と半蔵門線が横に並び、千代田線がその下をくぐっていますが、銀座半蔵のフロアーをB1とすれば、地下街「エチカ」がB2、千代田線はB3にあたるようです。とはいえ、かつてB2に何もなかったとすれば、千代田線がB3に建設されるはずもなく、以前、そこに何があったのかメトロの方に尋ねると、広めの部屋がいくつかに仕切られ、使用済みの切符をつめた麻袋が積まれていたということでした。その回答を疑うつもりはありませんが、「エチカ」同様、余ったスペースの再利用だったのではないでしょうか。

南北線の建設時、飯田橋―市ヶ谷間に巨大なトンネルが建設されています。地下鉄が横に三つ、上下に二つ入るようなトンネルです。そこからまっすぐ一直線に進んでくると、この駅の中心に至ります。深さも、ほぼ、一致しています。あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

ここのところ、オイラは、表参道に毎週土曜日に通っている。もちろん、戦前の地下網を探るためではなく、別の目的である。できたばかりのエチカは、大勢の人たちで溢れている。表参道くらいの狭い駅では、少々ゴミゴミしている。まあ、ある程度期間が過ぎれば、落ち着くのだろう。

で、秋庭氏が書いているように、B1が銀座線と半蔵門線のホーム、B2がエチカ、B3が千代田線のホームになっている。ただ、そう単純でもなくて、千代田線・銀座線・半蔵門線の改札口のあるB2のフロアでは、改札口の中にも、外にもお店があって、改札口を出て、エスカレーターを昇ると、B1にもお店が入っている。お店といっても非常に狭いもので、これまで事務室や倉庫として利用していたフロアをそのまま店舗にしたというのが、普通に見ていていよく分かる。

で、思うんだが、こういう業務用のスペースは、多かれ少なかれ、どこの駅にもあるとは思わないか。秋庭氏が語るように、かつてB2に何もなければ、B3に千代田線が建設されるはずもない。だいたい、B2には改札口とコンコースがあるから、“国民に解放されていない地下”があったわけではない。B1にある店舗は、以前業務用のスペースだったのだろうが、B1がなければ、B2もB3もないから、あるのは当たり前だ。

で、で、で、結論である。飯田橋・市ヶ谷間の巨大なトンネルがあるのかどうか知らないが、そのトンネルがあるかどうかの事実とは関係なく、エチカのスペースは最初からあった。そもそも、この秋庭氏の書きっぷりからして、明らかに彼は、エチカを見たことがない。見ていれば、こういう発想など、出るはずがない。

さて、そろそろ、秋庭信者に怒られないうちに、断っておくべきだろう。オイラは、秋庭氏の主張している内容は、数多くの勘違いが含まれているものの、すべてがガセだとは思っていない。わざとやっているのか、本当に妄想と真実との境目が分からなくなってしまっているのか。最初に書いたように、戦前の地下網の秘密をネットで調べることなど、そもそも不可能である。でも、冷静に社会を見つめる目があれば、そこに書かれている事実が妄想かどうか確認することは難しくないはずだ。

秋庭氏が、なぜ事実と妄想をごっちゃ混ぜにしているのか。それは、ぜひ本人に聞いていただきたい。オイラのほうは「いろいろ、あるんだよ」とでも言うよりほかない。


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東京の地下鉄は戦前にすでに作られていたという噂は本当か?

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『新説東京地下要塞-隠された巨大地下ネットワークの真実-』を読む

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『写真と地図で読む!帝都東京・地下の秘密』(洋泉社MOOK)を読んでみた。

『大東京の地下99の謎』(秋庭俊著、二見文庫)を読む

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